小口川のトロッコ軌道

有峰の一廓、小口川の上流域の山中には、今もなお現役のトロッコ軌道がある。
北陸電力小口川第三発電所への資材輸送に使われているもので、例年夏場の
数ヶ月だけその動く姿が見られる。ゲージ(線路の巾)は762mm、軌道の距離は1.5kmほど。
使われている車輛もトラックを改造した小さな機関車ほか数台とささやかなものである。


▲土嚢などの資材を積んで走るトロッコ。機関車のことを現場の人々は単に“エンジン”と呼んでいる。(1991.8)
 


▲トロッコのある場所へは車道が通じていない。途中から荷物は小さなケーブルで、人は急な山道を
30分以上かけて登らなければならず、発電所や工事の関係者にとっては大変な場所である。
その頂上からさらにトラック1台がやっと通れるだけの道路が数キロ続いたのち、トロッコの軌道があらわれる。
  

軌道は小口川の渓谷沿いの原生林の中を、等高線を忠実になぞるように進んでゆく。
左:沢を渡る列車。後ろのトロッコには山へ作業に向かう人たちが乗っている。(1992.8)
右:線路沿いには冬季歩道(積雪期用のシェルター)が続く。(2003.9)


▲小口川第三発電所前の真立ダムを横目に憩うエンジン。(1992.9)
 


▲トロッコの終点・小口川第三発電所の威容。左手に見える水圧鉄管はさらに上流の
祐延ダムから降りてきているもので、その標高落差(621m)は今なお日本一を誇る。(1993.9)
 


▲2003年より稼動している機関車。(2003.9)


<参考:富山県のその他のトロッコ>


左:黒部峡谷鉄道。本来関西電力が電源開発のために敷設した鉄道である。観光客向けに営業運転を行う
ようになって久しい。(2003.9 黒薙にて)/右:立山砂防軌道。国土交通省直轄の常願寺川砂防工事に
活躍する軌道。一般人の便乗・沿線への立入は原則禁止だが、富山地鉄立山駅そばの基地(千寿ヶ原)で
その姿を垣間見ることができる。黒部峡谷も同様だが、冬の積雪期は運休となる。(2003.8 千寿ヶ原にて)


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